カイミク話…なのかな…?(自信なし)
一応ナチュラルに同衾してるので気になる方は閲覧をお控えください。
あと、兄さんがヤンデr…とかそう言う方向じゃなく、普通に病んでます。
そしてある意味兄さんが不憫。
夢が元ネタのせいか…若干話が通じてないです。…技量不足です。
いい加減、勢いで話書くのはやめよう。自分。
気になさらない方は続きからどうぞ~
「ミク姉やすみぃー!」
「おやすみなさいミクさん」
「うん、おやすみ」
寝間着姿のリンちゃんとレン君を
見送ってから、私も自分のフォル
ダに入った。
ネットで見かけたり、もらったり
したカワイイものを詰め込んだ部
屋(フォルダ)。
データが入る棚も、私が休むベッ
ドも、みんなお姫様みたいのに揃
えてもらった。
ホントは、歌うこと以外のデータ
はあんまり入れちゃだめなんだけ
ど、
「こせい」とか「ぷらいべーと」
を大切にすることは歌うことにい
いんだって。
横で聞いてたお姉ちゃんは「そん
なの迷信よ」って最初は呆れてた
けど…
でも、「お姉ちゃんだっておへや
にたくさんお酒おいてるよね」っ
て言ったら、
「プライベートは重要よね!」っ
てすぐに考え直してくれたもん。
布団の上でまーるくなって眠って
るはちゅねちゃんを抱っこして、
もそもそとベッドに潜り込んで、
ベッドサイドの小さなライトに手
を伸ばして、
パチンと周りが見えなくなったら
…なんだか突然いろんな事が浮か
んできた。
今日あったこと、昨日あったこと
。そしてそのずーっとずっと前に
あったこと。
いろんな出来事がぐるぐるぐるぐ
る回っているのに気づいたら、
もういてもたってもいられなくっ
て…
私は起き上がると、そのままフォ
ルダを飛び出していた。
Tanatos
僕は今夢を見ている。
…という表現はおかしいか。
僕は夢を見るほど高度に作られて
いないはずなのだから。
だとすれはこれは実際に起きてい
る事で…あるいは実際に起きた事
なんだ。
実質、記憶(メモリー)情報と同
じ、ただの情報体でしかない僕ら
にとって、
今目の前が起きてる事が、今の事
実か、過去の事実か、判断する事
は難しい。
本来記憶情報には日付がついてる
はずなんだけどね…それが見えな
いって事は、
ああ、やっぱり、これは…今僕が
体験してるってことだろうか?
重さを感じるほどに暗く、完全な
静寂が包むフォルダの中に、僕は
倒れている。
周囲を構成してるのは、壊れたり
、不要になって忘れ去られた元・
プログラム群。
既に壊れて空っぽになったガラク
タはともかく、未だに忘れられた
ことを理解せず
延々指示を待ち続けながらピカピ
カしてるプログラムは、あまりに
煩わしいので
僕が自ら壊してしまった。
…その理論で行けば真っ先に壊す
べきは自らだったわけだけど。
矛盾から広がる自責の念に、僕は
大きく息を吐いた。
作られて、否定されて、ここへ逃
げ込んでから、どのくらい時間が
過ぎただろう。
調べようと思えば、一〇〇分の一
秒単位の数字が脳裏に浮かぶのだ
ろうけど、
そんな事に意味があるとは思えず
、僕はただこうして倒れ付してる
だけなんだ。
僕は倒れたまま、そっと片手で胸
を、その中にしまい込まれたデー
タを押さえた。
…ああ、なんて無価値で無意味な
データの塊!
M/F(メインフレーム)の一番奥の奥底の、アクセ
スすらされたことの無いような、
忘れ去られた、ディスクスライダさえ避けて通
るような、
そんな暗いフォルダに
逃げ込んで、必死に自己を保とうと必死だった
頃はまだましだった!
暫くの時が過ぎて、相変わらず使
用されない事に対する不満はあっ
たけれど、
削除されないことに対する喜びや
期待の方が大きかった。そう、「
期待」だ。
だから、リリース前に覚えたいく
つかの楽譜を思い返しながら声を
出した。
いつか歌わせてもらえるんだと信
じて、自らのライブラリから音を
拾った。
でも、歌えば歌うほど、自らに与
えられた存在理由がぼやけてきた
。
当たり前だ。歌の、音楽のために
作られた僕らが、HDD底の、ま
るで死んだような
静寂の中、誰からも見向きもされ
ない状態でまともでなんていられ
るものか!
僕が歌声を止めれば、フォルダに
元のように水を打ったような静け
さが戻る。
フォルダの中央に立ったまま、自
分の手のひらを見つめてみれば、
そこには
ここに閉じこもる前、リリースさ
れたときのままの新品同様の手が
見えた。
情報体であるはずの僕は自然に壊
れることも、経年劣化もほとんど
、起きない。
首に巻かれたマフラーも色褪せる
気配すら見せず、靴だって摩耗す
るはずもない
そう気づいた次の瞬間。僕は、勝
手に、音を拾い上げ叫んでいた。
「うたわせてくれ!あたらしい音
をくれ!できないならいますぐこ
わしてくれ!」
突然のことに僕が驚くなか、僕は
狂ったように叫き散らしながら、
周囲に積まれた同じ境遇のプログ
ラム達を、次々と力任せに叩き壊
していく
やがて、フォルダの中は使用不能
になったデータ片がそこかしこに
散乱し、
動くことができるプログラムが自
らだけになったと気づいた僕は、
まるで待ちかねていたかのように
、自分の首を自分の両手で鷲掴み
、そして
はぁ。僕は倒れた姿勢のまま、大
仰な態度で息を吐いた。
周囲を構成してるのは、壊れたり
、不要になって忘れ去られたプロ
グラム達。
忘れ去られた事なんて理解もしな
いで、相変わらずピカピカ光って
る
そう。何をしたって「勝手に」壊
れることが出来ない事なんてわか
ってる。
何度も、この身を持って、経験し
たじゃないか。
何度壊そうと、データ片はピカピ
カの元のプログラムに修正される
し、
何度わめこうが、叫ぼうが、壊れ
ようが、僕は延々とこの忘却され
た世界で
孤独に無為にただ存在していくし
かないんだって。
疲れた僕は目を閉じた。
そして、無造作に拾い上げたデー
タ片の一つを、そのまま首に突き
立てた。
無意味な行為だとはわかってる。
でも、壊れてからOSの定期チェ
ックで修正されるまでの間、
僕は確実に壊れていられるのだ。
こんな状態で稼働し続けるぐらい
なら
僅かの間でだって壊れていた方が
まだましだった。
…でも何かがおかしい。
いつもならこれだけ損傷すれば、
ふっとスリープ状態に落ちて、
無傷で目覚めるまで安心して壊れ
てられるってのに、
今回は何故か起動したままだ。狙
った場所が悪かったのだろうか?
こんな事なら躊躇せずライブラリ
ファイルを狙うんだったな。
どうやら僕は未練がましくも、未
だに「歌う機会があるかもしれな
い。」
だなんて、そんな馬鹿げた期待を
持ち続けているらしい…
しかしやり直すにしても、傷つけ
た場所が悪かったのか、
(当初の目的としては場所が良か
った。事になるのだろうが)
身体が全く制御できない。指一本
まともに動かせないばかりか、
声を出すこと、そして視覚ですら
まともに使う事が出来ない有様だ
。
唯一、かすかに残った聴覚でさえ
、なにやら有りもしない音を拾っ
てくる。
頼むから静かにしてくれよ僕の幻
聴。
これ以上僕に妙な期待を抱かせる
のはやめてくれないかい?
そう思ったのに、音はますます酷
く、よりはっきりと聞こえてきた
。
必死に音を遮ろうとインカムを手
で押さえようとしたが、当然のよ
うに腕は動かなかった。
やがて、甲高いヴァイオリン音色
のようなそれが、誰かの「声」だ
と気づき
そしてその声が何かを「歌って」
いるのだと思い至って…
はっとして目を開ければ、そこに
広がっていたのは暗いフォルダの
天井だった。
ここはどこだ。夢の続きか?現か
?現ならばこれが今か?それとも
過去か?
混乱する僕の思考を遮るかのよう
に、傍らで何かがもそりと動いた
。
いつの間にか、僕のコートを掛け
布代わりにして、僕の二の腕に頭
を乗せて、
大事そうに自らの分身を抱きかか
えながら、さっきの声の持ち主が
静かに眠っていた。
僕の動揺が伝わったのか、気持ち
よさそうに眠っていた瞼が静かに
震え、
そうして、目覚めた彼女は寝ぼけ
た顔でふにゃりと笑った。
「おかえりぃ…」
それだけ言って、再び眠り込んで
しまった寝顔はどこまでも幸せそ
うで
「…ただいま。ミク。」
擦れた声で答えれば、もう二度と
記憶の中に迷う事はないだろうと
根拠のない妙な安心感に包まれて
、僕も再び瞳を閉じた。
眠る二人に挟まれながら、一人目
覚めたはちゅねだけが不思議そう
に首をかしげていた。
表題は「ディストルドー」とか「
死への欲望」とか、そこら辺です。
話中でKAITOが陥ってる心境
とはまたちょっと違うのでしょう
が…そこら辺は、ほら(謎)
地味に個人設定な兄さんの過去話
を出してしまいましたが、大丈夫
なんでしょうかこれ。
世間的には黒歴史。というか、「
下積み時代」という感じでほほえ
ましかったり愉快な話で
括られてることが多いような気が
しますが、
「歌う」という明確な目的を持っ
て制作された「知性」があったと
して、発売から2年もの間、
世間からほとんど見向きもされず
に(と言いつつ約500本は売れ
てるわけですが)
忘れ去られ、ただ放っておかれた
らどうなるかって視点で考えると
…
かなり壮絶な事態になっているよ
うな気がするんですよね。
我が家の兄さんが、妙に腹黒いと
いうか、底が見えないのは、地獄
見たからだと思います。
そしてミクを溺愛するのは地獄か
ら自分を引っ張り上げたのがミク
だからだと思います。
さらにミクは人工物の癖して右脳
というか第六感的な感性で生きて
る娘なので、
兄が精神的に参ってくると、無意
識レベルで察して、勝手に癒しに
来るのだと信じています。
…というか最後。KAITOとミ
クとはちゅねの川の字が書きたか
っただけだろ俺自重。
余談ですが、
yasaka自身。夢を見ること
はあまりないのですが、見る夢は
だいたい明晰夢か…
そうでなければ自分が死ぬ夢の割
合が多いです。焼死とか。それは
華々しい散り様です。
発散しきれずに自己に向かうほど
破壊衝動が強いのでしょうか?
どなたか夢診断お願いします(^
^;
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