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日本語版VOCALOID(特に寒色兄妹)好きな 中途半端な絵描き&文字書きの徒然日記
2017 . 11
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     2月22日にどうしても書いときたかったやっつけ話。
    あ、一応例に漏れずカイミク話です。




    初音さんとネコミミ日和


    「レーンレン!隙ありっ!!」
    「うわぁぁっ!?」
    …仕事から戻ってくるなり、背後からリンに襲われた。
    なんて言うと、殺伐とした日常を送ってるんだね。とか勘違いされかねないけれど、
    コイツにとって僕の背後を狙うというのはごく普通のスキンシップの一環なんだそうだ。
    自分自身である僕(相似形)の予想外の行動がとれたことが嬉しいんだとか。
    なんかそんなもっともらしい理由を付けていたけど…
    要するに僕のリアクション見て笑いたいだけって事なんだろうと思う。失礼なことに。
     
    「なにすんだよっ!!重いだろ!早くどけよ!!」
    いつもだったら背後から飛びつくなり、膝かっくんなりで済むはずなのに、
    なぜか今回のリンは背後から飛びついたまま離れない。それどころか、頭上に変な感覚が…
    「…でーきたっ!ハイ、やっぱりレンレン似合うじゃん!」
    ようやく飛び退いたと思ったら、この謎のセリフ。
    不審に思って手を頭の上に載せてみれば…なにやら頭の右と左にもふっとした手触りがある。
    これは、いや、間違いなく…
     
    「…ねこみみ?」
    「わぁレン君も似合ってるね!」
    返ってきた答えはリンの声じゃない。
    そこで初めて、僕はリビングの中にミクさんとルカがいることに気付いた。
    そして何故か二人とも、それぞれ良くできたネコミミを身につけていて、
    机の上には、ネコミミのカチューシャやネコミミのついたヘアピンが何セットも
    無造作に並んでいるという、謎な光景であるということも…
    俺の頭にネコミミをくっつけた張本人も、よく見れば虎猫柄のネコミミがついている。
    もふもふとした肉球手袋まで付けているのをみるに、どうやらネコミミ以外にも
    簡単なコスプレグッズぐらいは用意されてるみたいだ。
    そんなリンと会話するルカには、ロシアンブルーみたいな灰色のミミが、
    ミクさんには真っ白な長毛ネコのようなフワフワとしたミミがついている。
    …何か、やたら精巧な作りだな…って、そんな事に気をとられてる場合じゃないぞ!
     
    「そーいや、ねこみみって英語でなんて言うッスか?キャットイヤーとか?」
    「…NEKOMIMI.ですね。日本のsubculture用語ですから、日本語のままでかまいません。」
    「あ!知ってるよ!私の名前も英語でハツネミクって言うの!」
    「いえ、そもそも『初音ミク』は固有名詞ですから…」
    「いやいや、英語とかいいからさ!なんでこの部屋ネコミミまみれなんだよ!?」
    聞かなきゃならない話題が急速に遠ざかっているのに気づいて、僕は大声で会話に割り込んだ。
    なんというか、三者三様。全く共通点がないようなこの三姉妹だけど、
    何でだかこういうボケ倒すときのチームワークが半端ないことになっている。
    これがいわゆるガールズトークとか、女子力だか呼ばれるものなんだろうか…
     
    「なんでって…ミク姉が仕事場からもらってきたんだってば」
    会話を邪魔されて不機嫌なリンが口をとがらしながら振り向いた。
    ここでそんな三白眼されると頭上の虎ネコミミと相まってガラの悪いドラ猫に見える。
    そしてドラ猫の後ろで、ソファに優雅に腰掛けた真っ白猫がおっとりとした口を開いた。
    「うん。あのね。マスターさんがつくってくれたんだよ。
    最初はお仕事用にって私のだけだったんだけどせっかくだからボカロのみんなでどうぞって」
    「…いやいやいや、せっかくだからとか、みんなでどうぞとか…おかしいでしょ?
    肉じゃが作りすぎたから隣近所にどうぞ。とかそんなノリで配るモンじゃないでしょう?」
    「あーもーレンレンはすぐ怒るんだからぁ。」
    やたら馴れ馴れしい口調のドラ猫が、わかってねぇなぁコイツ。と言わんばかりに肩をすくめる。
     
    「はーいそんなときはレンレン。にゃーん!」
    「…は?」
    「は?じゃない。にゃーん!」
    両手の手首だけを曲げた…まぁよくあるネコっぽいポーズをとりながらリンが笑いかけてくる。
    つまり…僕にもネコの真似をしろって事らしい。…全くもって意味がわからない。
    と、さすがは僕の同一存在。口に出さない内容もちゃんと感じ取ったらしく
    ネコのポーズのままではあるが、即座に疑問には答えてくれた。
    「せっかくなんだから、難しいこと考えてないで楽しみゃいいじゃん。」
    「せっかくって…お前が何も考えないからこっちが考える羽目になってんだろ…」
    「もー。レンレンつまんない!ミク姉、とっておきのでお願いするッス!」
    事実を言っただけなのにリンは何やら機嫌を損ねてしまったらしい。
    加えて思わぬ方への援軍要請に僕は驚き半分期待半分でそちらを見てしまう。
    うん。期待、があったことは間違いないよな…情けないことに…
    そして当然。視線を動かした先には、予想通り何も疑ってない満面笑顔のミクさんがいて
     
    「はい、レン君も!にゃぁ~ん!」
    「に、にゃー……ん」
     
    はい今死んだ。今僕の気持ちが羞恥やら何やらと共に死んでいったよ…
    「そこまで恥ずかしがるのなら、拒否すればよいのでは?」
    「…あの笑顔に逆らうなんて無理です。」
    「A difficult boy...」
    がっくりと膝をついて落ち込む僕をルカさんが理解不能といった表情で眺めている。
    英語の言い回しとか良くわからないけど、どうせ面倒だとかそんな意味なんだろう…

     
    「おや、可愛いらしいネコさんがいっぱいだね」
    「あ、お兄ちゃん、お姉ちゃん。お帰りなさい!」
    そうこうしているうちに、同じ仕事だったのだろう。MEIKO姉さんとKAITO兄さんが帰ってきた。
    「…なぁに?ミク、また仕事場から衣装持ってきちゃったの?」
    MEIKO姉さんが、ずらっと並んだ無数のネコミミに驚いたように目を見張る。
    また、ということはミクさんは過去に衣装を持ち出してしまったことがあるんだろう。
    少なくとも僕にそんな記憶はないから…僕やリンの来る前の出来事か、最近であるなら
    僕らの気付かぬうちにMEIKO姉さん達が処理していた事とかがあったに違いない。
    もっとも、顔を真っ赤にして慌てて否定するミクさんの反応を見る限り
    後者の可能性の方が高そうな気がするけど。
     
    「ううん、今度はね、マスターさんがくれたの。お姉ちゃんのもあるんだけど…」
    「あはは、アタシは遠慮しとくわ。
    でもそうね…明日辺り咲音の仕事があるから、その時に付けていこうかしら?
    『咲音メイコがご奉仕するにゃん!』って、このセリフはちょっと古すぎるわね」
    ヘアピンで留めるタイプのネコミミをつまみ上げながらMEIKO姉さんが悪戯っぽく笑う。
    「マスターさんたち困惑させてどうするんですか」
    「あの人達なら困惑なんてしないわよ、むしろ泣いて喜ぶんじゃない?」
    「さすがCRV01。使用ユーザーへの教育が行き届いていますね。」
    「VOCALOIDがマスター教育してどうするんだか…」
    「あ、あの…!お兄ちゃんのももらってきたんだよ!」
     
    無表情ながら、ハッキリとしたあこがれの眼差しを向けるルカさんと、なんだか
    げっそりとした顔のKAITO兄さん。そして明日の仕事に付けていくことを決めたらしく
    机上にならんだネコミミを楽しそうに吟味するMEIKO姉さん。
    …そしてその影には、所在なさげに周囲を見回すミクさんがいる。
    ぽんぽんと交わされる三者の会話に入り込むのは、おっとりしたミクさんには、
    ちょっとだけ難易度が高めらしい。
    両手にネコミミカチューシャを抱えて、どうにか見つけた言葉の切れ間に
    今度はKAITO兄さんにネコミミを勧めるが、これもすげなく断られてしまう。
     
    「ありがとうミク。でも先に夕飯の支度しちゃうから、後でね。」
    「そうだ。さっき言ったと思うけどアタシすぐに出るから夕飯いらないわよ。」
    「今日は日本酒の会でしたっけ?」
    「ちっちっちっ…熱燗の会よ。」
    「同じでしょうに。」
    再び始まってしまった年長者の会話に、すっかり落ち込んでしまったミクさんを見かねたのか
    僕と同様、ちょっと離れたところで傍観していたリンが必死に手招きをしている。
    「ミク姉、ミク姉!こっちこっち!」
    その顔がなにやら…十分に悪い顔なのが気になるところなんだが…
    「あのさ。……ごにょごにょごにょ」
    近づいてきたミクさんに飛びついて、リンは何やら内緒話を始めた。
    姉さん達の会話の方が大きいから、何を言ってるかは良く聞こえなかったけど、
    とにかく机の上や何やらを指さしながら二人で色々と悪巧みしているのはよくわかる。
    そして、その相手がたぶん、KAITO兄さんだと言うことも…
     
    やがて、MEIKO姉さんがさっきの飲み会に出かけるために部屋から立ち去った直後。
    夕飯の支度のために動き出したKAITO兄さんの前に、準備万端のミクさんが立ちはだかった。
    もふもふとした手袋をはめ、何処に用意してあったんだか真っ白なネコしっぽまでつけていて、
    その嬉々とした表情だけ見れば、ついさっきまで落ち込んでたのが嘘みたいな姿だ。
     
    「せーのっ お兄ちゃんも、ねこみみ、つけてくれるとうれしいにゃん!」
     
    …あざとい。さすがミクさんあざとい。
    パラメータを全部『かわいさ』につぎ込んだような文字通りの猫なで声。
    両手にはさっきリンが付けてた肉球つきの手袋をはめ、白いしっぽはハート型を描いている。
    そして白いネコミミをつけた頭は、ちょっとだけかたむける感じで…
    とどめに上目遣いでKAITO兄さんを見上げるミクさんの姿は、
    その普段の愛らしさと相まってもはや抜群の破壊力になっている。
    …まぁ、ぜんぶリンの指示通りなんだろうけど。
     
    そんな兵器並の威力を目の当たりにしたKAITO兄さんと言えば…
    しばらくは驚いたようにネコミクさんを見下ろしていたものの、
    やがて、おもむろに机の上の黒いネコミミ付きカチューシャに手を伸ばしていた。
    あぁ、やっぱりKAITO兄さんも逃げ切れなかったか。なんて、思った僕がバカだった。
     
    何の躊躇もなく黒いネコミミを装着した兄さんは、何故か突然かがみ込んだ。
    いや、ただ、かがんだんじゃない。まるで本物の猫の挨拶みたいに自分の鼻先と
    ミクさんの鼻先をちょこんとくっつけたかと思えば、その超至近距離から
    ファンシーなネコミミとは不釣り合いな、なんというか…エロイ低音で一言。
     
    「……待て。ができないワガママ猫にはあとでたっぷりオシオキするにゃん」
     
    両手で顔を押さえながら、ぐしゃりと力なくミクさんが崩れ落ちる。
    背後からでは表情こそ見えないが、うなじの部分まで深紅に染まっているのを見るに
    もはや顔面は火が出る勢いで色が変わっているに違いない。
    思考停止(オーバーフロー)状態のミクさんを気にする風でもなく、
    ネコミミを外したKAITO兄さんは何事もなかったかのようにキッチンへと消えていく…
     
    「…ごめんミク姉。なんつーか、うん。一瞬でも勝てると思った自分がバカだったッス」
    けしかけたリンが、珍しく自分の非を認めて謝罪した。
    うん。まぁ、この謝罪は当然だよな。
    何故夕食前の和やか団らんタイムにこんな微妙な空気になってなきゃならないんだ。
     
    「いっそ見事なまでの『返り討ち』ですね。見せつけられた側としては非常に不愉快ですが。」
    「もう開き直ってるからネコミミ程度じゃブレもしないし、
    その上であんな狙いすました色仕掛けされたら対処しようがないだろ…」
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